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TOPICS−新着情報
山田幸見 油彩展
会期
2020年6月18日(木)〜24日(水)
10:00〜19:00 (最終日は16:30閉場)
会場
宮城・仙台 藤崎 本館6階 美術ギャラリー
TEL 022-261-5111
営業日や営業時間は都合により変更になる場合がございます。

展覧会プレビュー 展覧会担当者に聞く 展覧会の見どころ
※画像をクリックすると、別ウインドウが開いて山田先生の作品コメントを見ることができます。
作品を手にする方が心地よく感じる作品を
山田幸見 油彩展
山田幸見先生
山田幸見 油彩展
『松島四季折々』油彩F4号 
 「いつも有事の時には、お金があったら寄付などができればと思っていますが、私にはその力がない。正確な情報を得る手段もないので、『外出をしないこと』を守りました。
 その中で、ご勤務されている必要職種に携わる方々(エッセンシャル・ワーカー)への感謝を続けました。
 取材でいただいたご質問、〈絵画(アート)の役割〉の一端を担えれば幸いなのですが、私にとってはとても難しい問いで、様々な体験から私の創り出すアート(※注 アート全般ではなくあくまで私の、です)は 無力 です。私にはまだまだ「アートで元気を」とは言えません。理不尽な諸事が、本来そう言えるための持つべき自信をしだいに失わせてしまったのかもしれません。私の作品をお手にしていただくお客様が心地よく感じてくださればと、ただただ願うばかりです」

 新型コロナウイルス感染症対策のために、緊急事態宣言が発出されるなど、全国的に活動(経済だけでなく文化芸術活動も)自粛を強いられている5月に、昨年、画業25周年記念の展覧会を終え、あらたな四半世紀に向けて一歩を踏み出した山田幸見先生に、藤崎での展覧会に向けてお話をうかがいました。
 山田先生はこの2月、銀座・ギャラリー一枚の繪で個展を終えられたばかりで、新型コロナウイルスの問題が広がりを見せるであろう銀座の街から、人通りが少なくなってきていた時でもありました。先生のおっしゃる「無力」ということばは、もうすでに体感されていたが故に口をついて出てきたものなのかもしれません。
 
画家という運命的な生業の道

 山田先生は三重県出身。画家をこころざしたのは、高校生の頃。「父を亡くした大学進学の時、『己のスキルだけで食べていく=生きていく』必然を目の当たりにしました」という山田先生(その後、名古屋芸術大学へ進学)。画家という運命的な生業の道へ歩みだしたのは、人生の「有事の時」。
振り返ってからならいくらでも語ることはできるかもしれませんが、画家・山田幸見にとって、それは必然の出来事だったのかもしれません。1994年秋、第23回現代洋画精鋭選抜展で銀賞を受賞後の翌年1月は阪神淡路大震災。2011年の東日本大震災の年の7月には、復興に向けて歩み始めた仙台、藤崎で個展を開催するなど、ひとりの画家として、来場され、迷いや疑問をいだきながらも展観された方々に希望の光となる作品の数々を披露しました。

 「東日本大震災の直後の藤崎様での個展は中止と思っていたのですが開催され、震災時、フロアが地震で分断されたと聞く中、その復興のお力に深く敬意を表しました。予想通り、崩れた蔵から絵が発見されたのでというご相談や馴染のお客様の「先生、聞いてー」という震災時の大変なお話などほとんどの時間を涙ながらに過ごしました」

山田幸見 油彩展 山田幸見 油彩展
『星祭』油彩F4号 『欅並木』油彩F4号
 
「ケ(褻)の日、ハレ(晴れ)の日」の日常を取り戻せるように
山田幸見 油彩展
『時を織る』油彩F15号
今回の藤崎での個展も、まさにウイルス試練からの復興途上の時節。〈絵画(アート)の役割〉の一翼を担うべく一枚一枚、心の安寧を祈りながらキャンバスを彩られました。

 「ケの日、ハレの日……。コロナ禍においてはそんな日常が破綻されました。その中においての個展ということに、通常時の個展とは異なるさまざまな思いがあります。 「褻晴れ」を取り戻したい気持ちがその言葉になった所以です。
出品作品は、(東日本大震災後にも個展を開催させていただいた)大切な場所でありますから、やはり作品の1/3はご当地の風物詩でいこうと。仙台名所ケヤキ並木や、無念ながら中止が発表された仙台七夕まつり(仙台七夕まつり協賛会より発表)、今回は新しく〈伊達男〉の語源となったとの一説もあると伊達政宗の陣羽織のカラフルな水玉模様のモチーフをふんだんに用いた作品も創りました。もちろん何度も取材を重ねた松島の絶景も外せません」

 見る人に寄り添うような作品を生み出す山田先生。今、この時にどのような作品が見る者の心を和ませるのだろうかと、創作者は時として超能力を発揮して、見たいと思っていたものを予見したかのように画布に表します。画材なども、時としては自由に、さまざまなものを表現手段にして展観者が「見たい」と思うものを現出させるのです。
「私は常に頭の中にとめどなく湧き出てくるイメージを具体化するにはどんな材料や手法を使うのが良いか選択する、という順序で制作しています。つまり異なる表現をするために画材を駆使します」という山田先生。緊急事態宣言が解除された後の宮城・仙台の藤崎の個展会場には、来場される方々の期待通りの、否、それ以上の作品が壁に狭しと掛かっていることでしょう。

山田幸見 油彩展 山田幸見 油彩展
『陣羽織』油彩SM   『ららばい』油彩SM



 

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