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TOPICS−新着情報
第20回 一枚の繪 洋画の祭典
第20回 一枚の繪 洋画の祭典

毎年2月に好評いただいております、「一枚の繪洋画の祭典」を開催いたします。今年は、鎮西直秀先生・荒井美智代先生お二人の人気画家をお迎えして特集いたします。
昨年の台風被害の復興支援で、色紙作品のチャリティー販売を行います。また若手日本画家や、昨年好評を博した木彫り猫を今年も展示いたします。みなさまお誘い合わせの上、ご来場下さいませ。

会期
2020年2月20日(木)〜2月25日(火)
10:00〜19:00 (最終日は15:00閉場)
会場
長野・ながの東急百貨店
別館シェルシュ5Fホール
TEL 026-226-8181
作家来場日

鎮西直秀先生在廊日(予定)   
2月22日(土)〜2月24日(月・祝)11時〜17時
荒井美智代先生在廊日(予定) 
2月21日(金)〜2月23日(日)11時〜17時


展覧会プレビュー 展覧会担当者に聞く 展覧会の見どころ
 ながの東急での「一枚の繪 洋画の祭典」は、2020年の今年、20回という節目の記念展をむかえます。
今回は、「一枚の繪」ではおなじみの鎮西直秀先生に、現在、東光会を中心に活動なさっている荒井美智代先生にも会場出席いただけることになりました。ここでは、近県の富山県ご出身の荒井先生に、展覧会に向けて、また、作品制作への思いなどを伺いました。
 
第20回 一枚の繪 洋画の祭典
荒井美智代 『ロコロトンド』 油彩F6号
第20回 一枚の繪 洋画の祭典
荒井先生の野外制作風景
絵を描くのは大好きな色を使えるから

 荒井美智代先生は富山県生まれ育ち、画家としてご多分に漏れず子どもの頃から絵が好きな少女で、「自覚を持ったのは高校の美術の高倉一二(※1)先生の授業を受けてからです。油絵のセットを持って高岡古城公園に出掛けていました。」との事です。
東京の美術研究所で学んでいた時に東光会を紹介され、現理事長の佐藤哲先生(日本藝術院会員、日展理事)に師事。毎年、ゴールデンウィーク前後の約2週間、東京、上野の東京都美術館で開催される東光展に大作をご出品されています。
荒井作品の魅力は、画肌と色彩の交点が織りなす絵としての存在感。それは、時に荒々しい色のシャワーを浴びるように感じたり、時に色彩の、色の粒子のかすかな隙間から感じられる叙情的といってもよいような対象の表現ではないでしょうか。

 「ここ10年は色彩講師としての仕事が多く、最近の講座では、『名画の中の色をひもとく』『日本を彩って来た色の変遷』など講座や教室で画像を映しながら色の事を話しています。色の楽しみは絵にとどまるだけではありません。
自分の絵を考える時はまず色面で考え、そこに線を絡ませていきます。白は私の好きな色のひとつです。以前、私の師、佐藤哲先生の言われる『色面で描く』の意味が分からず、混乱していたこともありましたが、今は色面で画面を埋める過程、隣に置く色の対比でその色が光り輝く驚き。それぞれの色やトーンの持つムードにうっとりしながら、同じ事を(講座などで)人に訴え続けています。
理論に否定的な考えもありますが、自分が使っている色の組み合わせの意味、効果を知る事で自分の好みを分析する事が出来て、次なる効果を求めて今までの自分の作品から脱却するという事もステップアップのひとつの方法かと思います」

 色彩の魔術師、アンリ・マティスは、「音楽で人が音色を保とうと努めるように、守らなければならない固有の美しさを色彩はもってい」ると述べています。荒井先生のおっしゃる、「色面で考え」るということは、まさにその「固有の美しさ」の発見と表現ともいえるのかなとも思ったりします。

「線を解放したピカソに色を解放したマティス。私も歳を重ねるごとに解放されつつあります。色を置いた時に寄り添わせる色が私の頭の中で次々に浮かぶのですが、どの色を採用するかはその部分の絵の中の位置や伝えたいテーマで決まります。
画面上で色と線が踊り出し、それらが命じるままに私は色を絡めていきます。絵を描くのは大好きな色を使えるからです。色を扱う日々を送れる事に感謝しています。そして色の楽しみ、法則を皆さんに伝え、頷いてくださる喜び。私の絵は今この時の自己表現で、どんどん生まれ変わって止まる事はありません」

 作品の中で色面が大きかったり小さかったり、線との関係性による見え方の違いは、街角や町並みの中の群像、人物など、モチーフや画面構成を含めて、毎年新しい表現を試みている東光展のこれまでの出品作品を思い返すと、荒井先生の「どんどん生まれ変わ」るとおっしゃったことに合点がいきます。
 
第20回 一枚の繪 洋画の祭典
荒井美智代 『バラ』  油彩F4号

第20回 一枚の繪 洋画の祭典
荒井美智代先生
色面の織りなすハーモニーはマジック

東光展で荒井先生の作品を見続けていて、やはりこれは伺いたい、と思うことは、ペインティングナイフを用いた表現。先生は、
「絵を描く過程で、こんなに気持ちの良い瞬間は体験した事がありませんでした。初めてナイフを持ったのは東光会に入る10年前です。絵具箱に入っていた菱形のバターナイフのような道具を美術部の友達が使い方を教えてくれました。偶然の美しい色面を次々と目の前に繰り広げてくれる、色同士が混ざり合う瞬間の驚きを今もはっきりと覚えています」
と、ナイフによって作られる「美しい色面」を目にした時の感動を今も色褪せずに持っていらっしゃるようでした。

今回の展覧会出品作の見どころをお伺いすると、「ナイフが作る潔いタッチと鮮やかな色面の織りなすハーモニーはマジック。色が二次元を鮮やかな三次元に変えてくれる」ところを見て欲しいとのこと。
マティスのことばをふたたび引用すると、「私は色彩を通して感じます。だからこれからも色彩を通して私の絵は組織されるでしょう」。これはまさに、荒井先生もなさっているのだなと、さらに、色彩を楽しみながら描かれていることも、画面から感じられます。観る者はこの「楽しさ」を享受して心が豊かになるのでしょう。
「白は私の好きな色のひとつ」という荒井先生。掲出の出品作『ロコロトンド』は、奇しくもその「白」が色面の美しさを心地よく強調しています。荒井先生の作品をご覧になって、「色やトーンの持つムードにうっとり」するひとときを、別館シェルシュ5Fホールの「一枚の繪 洋画の祭典」の会場でたっぷりと味わい、お楽しみください!



※1 たかくら・かずじ 
富山県美術連合会副会長、富山洋画家連盟委員長を歴任。1952年、高光一也を中心に北陸光風会を設立。光風会、日展で活躍。1984年富山県文化功労表彰、1991年勲五等瑞宝章受章。2004年没。

 

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