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TOPICS−新着情報
山田幸見 油彩展
会期と会場

2020年6月17日(水)〜6月23日(火)  10:30〜19:30 (最終日は17:00閉廊)
埼玉・さいたま市 三越伊勢丹浦和店 7階 美術画廊  TEL 048-825-8840
※営業日や営業時間は都合により変更になる場合がございます。

作家来場日
黒田慶子先生在廊日(予定)  6月20日(土)〜6月21日(日)12:00〜17:00

展覧会プレビュー 展覧会担当者に聞く 展覧会の見どころ
—不思議な動物たちの世界アニマーレ―黒田慶子 絵画展
黒田慶子先生
 「本当に世界が混乱・混沌としております。家の外では未知のウィルスに怯える一方、家の中は健康でさえいれば静かで穏やかな時間が流れている…そのギャップに戸惑いつつ、あまり先のことを思い詰めないように絵を描いていました」

 新型コロナウイルス感染症の蔓延を防ぐために発出された緊急事態宣言のもと、外出自粛を要請され百貨店や美術画廊などが相次いで休業、休廊したなか、個展が開催されるのかどうか不安な日々に絵筆を走らせ続けている黒田慶子先生。制作の手をしばし止めていただき、お話しをうかがいました。


 「外出自粛という物理的な不自由さの中にあっても、健康でいることが心身にとってなによりの自由だと思うのです。健康であることに感謝しながら、今できることをやろうと絵に専念していました。描いていると自分の意識の中に深く潜っていき、やがて無心になれます。恐怖も不安もない、どこまでも自由な精神世界です。私にとって絵は救いでした」

絵は、描き手にとっても観る側にとっても「救い」になるものなのだと、黒田先生のお言葉から感じ取ることができました。
創作することへのモチベーションは今も高く
 黒田先生は埼玉県生まれ。小さい頃から絵と間近に接する機会があったことがきっかけになって、美術の道に並走するようにして長じるまで歩み続けてきました。

 「私の祖父が趣味で油絵を描く人で、夏休みに遊びに行くといつも描きかけの絵がイーゼルに掛けてあり、油絵具のにおいがしていました。私がパレットや筆を弄ろうとすると、汚されるのが嫌だったのか『触っちゃダメ!』と注意されるのですが、それがかえって私の絵画に対する興味を深めたように思います。
小学生の時も何度か図工の作品で賞をもらって、創作することへのモチベーションはずっと心の底で続いていました。社会人の時も結婚後もデッサンや絵画教室にちょこちょこ通っていたのですが、そんな折応募した絵の現在選抜展で幸運にも賞をいただき、もっと掘り下げて絵を描くことになりました。まだまだ夢の途中です」

 一般の大学の仏文科を卒業された黒田先生。美大に行かずとも絵筆を動かし描き続けることで、美しいタブローを自分なりに追究できると信じていたのでしょう。広告のイラストレーションを手がけたり、現代童画会で研鑽を磨くなど、進学、就職、結婚、子育てと人生の転機の時もいつも絵が身近にあり、描くことと共にいらっしゃいました。

2008年、第37回絵の現在選抜展で動物をモチーフにした独特の世界観を表現した作品で佳作を受賞。「一枚の繪」の動物画特集では欠かせない画家のひとりとして活躍しています。
 
—不思議な動物たちの世界アニマーレ―黒田慶子 絵画展
『古代の太陽 II』油彩M12号
 
動物たちの瞳が語りかける言葉を感じ取って
 選抜展の受賞コメントで「どこか物言いたげな動物の表情をモチーフにしています。(中略)動物たちの話し声が聞こえてきそうな、そんな不思議な世界を表現していきたいと思います」(「一枚の繪」2008年6月号)と述べていた黒田先生。モチーフに動物を描くようになったのは、

「昔飼っていた犬のご飯や散歩を心待ちにした期待一杯の目、屋久島の静かな森の中で突然出会った屋久鹿の静謐な目、動物園の動物たちの人間世界とは距離を保とうとする孤高の目…。彼らのつぶらな瞳を見ていると、常に人間に何かを語りかけてきているようで、もし彼らが言葉を使えたらどんなことを話すだろうと想像するのが楽しく、動物たちを主人公にした世界を描くようになりました。
猫を描くことが多いのは、その瞳がガラスのように美しく描き応えがあるから。
どの動物もかなり擬人化していますが、『こういう表情することあるよね』と感じていただけるようなものを表現したいと思っています」と、愛犬や旅先での出会いで感じた言葉の通じない生き物たちへのやさしい眼差しから生じた異なる生命同士の生の交感。

その思いが絵筆を伝ってキャンバスに表現させたかのよう。動物たちとの交感はこれからも変わることなく更なる表現へと続くようです。
「(今後も)動物を主なモチーフにするのは変わらないと思いますが、自然や歴史などの様々な事象も併せて絵にしていきたいです」
さまざまな動物たちの繰り広げる物語が、キャンバスというタブローを舞台に繰り広げられていく作品世界。これからの上演も楽しみです。

—不思議な動物たちの世界アニマーレ―黒田慶子 絵画展
『その時を告げる者 II』油彩S10号 
表情からにじみ出る生命力を表現する

今回の三越伊勢丹浦和店での個展〈—不思議な動物たちの世界アニマーレ― 黒田慶子 絵画展〉の見どころをおうかがいすると、
「"アニマーレ"という言葉はもともとラテン語で「活き活きとした、生命のある」という修飾的な意味があるらしいのですが、響きがイタリア語のどこかの王国のように聞こえるので " 動物たちの国 "というニュアンスで使っています。

今回は猫だけでなく犬、鳥など色々な動物を中世ヨーロッパの衣装や背景を参考に描きました。動物たちの活き活きとしたちょっと不思議な世界を覗いていただければと思います。また絵具だけでなく様々な画材やコラージュを使っているので、絵肌も是非ご覧いただきたいと思います」

緊急事態宣言が解除された後も、新型コロナウイルスは根絶されたわけではないので、どこか暗中模索の心持ちが抜けないかも知れない日常。黒田先生の描かれる動物たちは、ふっと肩の力を抜いてくれる、笑顔を生み出してくれる力を持っています。ひとりでも多くの方に黒田作品をご覧いただいて、和やかな日常へ戻る活力を持っていただけたらと思います。作品をご覧になって笑顔になることは間違いありません!



 

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