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銀座ギャラリー一枚の繪

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野口俊介展 ―光の物語―
−黄金テンペラから水彩スケッチまで−
春の迷宮 油彩・テンペラ6号 


ライフワークの黄金テンペラから水彩スケッチまで、幅広い内容の作品を展示します。
テンペラファンの方はもとより、水彩ファンの方にも楽しんでいただければ幸いです。

高根沢晋也
会期  2020年8月31日(月)〜9月12日(土) 11:00〜18:30(最終日は16:00まで)
作家在廊日 8/31(月)・9/5(土) 11:00〜16:00

−黄金テンペラから水彩スケッチまで−

イタリア山のばら 水彩・ガッシュ6号大(40.8×30.8僉

−黄金テンペラから水彩スケッチまで−
招福猫七福神図 油彩・テンペラ10号 
アーティスト・ナウ133 
高根沢晋也

黄金テンペラの伝統様式を大切に 
現代にコミットする作品を描く


Q 春先からのコロナ禍により、社会も個人も様々な制約や変化を迫られましたが、この間、どのようにお過ごしでしたか。
A 作品制作の一方で、主宰する絵画教室やカルチャーセンターが四〜五月はすべて休講となったため、通信講座の形で開講していました。手本作品と制作プロセス写真付きのテキストを数種類、花・風景・人物と毎月用意し、受講者の皆様には好みのモチーフを選んでご自宅で描いた作品を送っていただき、加筆添削した上でコメントをつけてお返しします。教室よりも時間に余裕を持ってじっくり取り組める分、より良い仕上がりの作品が送られてくるので、私も楽しみにしていました。
普段教室では様々なテーマでレクチャーをしていますが、いつでも繰り返して内容を確認していただけるよう、ブログにまとめる作業もこの機会に少しずつ進めていました。

●現代絵画としての黄金テンペラ
Q いま作品で表現したいことや、キーになっているモチーフについて教えてください。
A タブローの仕事としては、ずっと西洋の伝統的な技法である黄金テンペラを軸に制作をしています。単に古い絵の様式を模するだけでなく、現代絵画として成立する黄金テンペラを描きたい、というのが一貫して変わらないテーマです。
その一環として、十数年前から浮世絵の「見立て」の手法にならい、西洋の古い作品の技法や意匠を用いて東洋的な世界観を表現することを試みています。「招福猫」はそうした発想から生まれ、現在では私にとって主要なモチーフのひとつになっています。
「模写」シリーズと称している作品は、西洋絵画の名作群をモチーフとして、他の素材と組み合わせながら新たなイメージに再構築することを目指しています。どの作品のどこから引用したモチーフなのか、西洋の古典絵画好きの方にはぜひネタ探しも楽しんでいただきたいですね。
テンペラならではの細密描写で埋め尽くされた画面の中に、遊びを組み込むのもよく試みるところで、「奇想昆虫図譜」と名付けたシリーズでは、植物のすき間に、昆虫と楽器が交じり合ったイメージを挿入する等、細部の遊びを画中に探して楽しんでいただくことを狙いにしています。
トロンプルイユ(だまし絵)の技法もここ数年の大きな関心事です。十五世紀に大きく発展を遂げた技法で、現在のリアリズム絵画は、歴史的には「いかに本物らしく見せるか」という発想から出発していますが、トロンプルイユもその源泉は一緒です。あり得た「もう一つのリアリズム」として現代に展開できないものかと考えています。

●組み合わせが生む意外性
Q 伝統技法を継承しながら独自の空想的世界の着想はどのように生まれるのでしょうか。
A 興味を感じたモチーフを写真に記録したり、ふと頭に浮かんだイメージをメモした断片が作品の素材になっています。素材同士の様々な組み合わせを試み、意外性に富んだ驚きを感じる画面になるよう下図の段階で試行錯誤を繰り返していきます。場合によっては下図を数か月寝かせて次第にイメージが育っていくのを待つようにしています。素材集めが肝心で、一見つまらなさそうなものでも他のものと組み合わせることで俄然面白いアイディアになることもままありますので、できるだけたくさんの材料をそろえるように心がけています。
黄金テンペラは、西洋で長い時間をかけて築き上げられた伝統的な様式です。一般的にテンペラという言葉は、油彩・水彩・パステルのように画材の区別として用いられていますが、私は日本画のようにひとつの様式として捉えたほうがむしろ良いと思っています。様式に従って描く、というと窮屈で地味な印象かもしれませんが、実は逆で、様式に従うことでのみ作品の完成度は飛躍的に高まり、はじめて自由な表現が可能になります。私なりに黄金テンペラという優れた様式を大切にしながら現代にコミットできる作品を描いていきたい、と常に考えています。

●水彩作品の新作も
Q 今回のギャラリー一枚の繪での個展について、見どころやメッセージをお願いします。
A ここ数年展開しているテンペラ・油彩・ミニアチュール水彩の仕事の全容をほぼ俯瞰していただける展示にするべく準備中です。黄金テンペラの箔の効果は、画面の中で重要な役割を果たしているのですが、いろいろな角度からご覧いただくことでさまざまな表情が立ち現れます。インターネットや印刷物の画像では確認できない部分ですので、ぜひ実物に対面していただければ、と思います。
「ミニアチュール水彩」と自称している細密水彩画は、黄金テンペラの兄弟とも言える西洋中世の装飾写本の技法をベースに、現代の材料に置き換えながら作品展開し、テンペラ画制作の傍ら、力を入れて取り組んでいます。併せて水彩スケッチや素描も発表しますので、水彩ファンの皆様にもぜひ楽しんでいただきたいですね。

 

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